この記事では、「知らないと後悔する定年後の働き方」木村 勝 著(フォレスト出版)をご紹介します。
内容はタイトルそのものです!
55歳から準備を始めて60歳で実行するための、具体的なノウハウが詰まっています。
まさに、「知らないと後悔する定年後の働き方」なのです。
木村 勝さんは、筆者が受講した「東京セカンドキャリア塾」の最初の授業を担当された講師の方でした。
とても印象的で、ぐいぐいと引き込まれたことを覚えています。
その後、当書を読んだのですが、「もっと早く出会いたかった」と思った一冊です。
(「東京セカンドキャリア塾」については、別記事で紹介していますので、興味のある方はぜひお読みください!)
木村 勝さんの経歴は順風満帆ではなく、さまざまな困難を乗り越えられています。
日産自動車に入社後、35歳のときに急性心筋梗塞で倒れ、一命をとりとめたものの44歳で関連会社に転籍になり、50歳では転籍先が外資系企業へ売却されてしまいます。
そして52歳で決心し独立されています。
定年まで働くことに疑いを持っていなかったそうですが、人生は何があるのか予想がつかないものです。
経歴を包み隠さずオープンにされていることも、信頼できるところです。
このように、困難を乗り越えてきた経験をもとにしていますので、説得力が違います。
「シニア会社員に対するキャリアデザイン」では、現在、間違いなく「第一人者」です。
当書をひとことで表現するなら「60歳過ぎたら自立してやっていこう」になります。
「そのための準備」のノウハウがぎっしり詰まっています。
シニアからのキャリアチェンジの成否は、その人が優秀かどうかは関係ありません。事前に準備しているかどうかで決まります。
シニアからのキャリアチェンジの時期についての私の持論ですが、早ければ早いほどいいというものでもありません。
私の考えるベストタイミングは、「55歳で準備を開始して定年60歳の時に行動に移す」です。
(P89「第2章 定年後の生活レベルは60歳までのすごし方ですべてが決まる」より)
「優秀かどうかは関係ない」と言い切ってもらえると本当に安心します。
「準備」であれば、頑張れば何とかなりそうです。
当書の位置づけを図解してみました。
当ブログで過去ご紹介している書籍の一部とともにマッピングしています。

「定年後」を考えはじめた時は、「モヤモヤしていて全くイメージがつかない」という状態だと思います。
①「定年入門本」や、定年を題材とした「小説」などを読んでいくうちに、ぼんやりと全体のイメージがつかめてきます。
②さまざまな書籍を読み進み、定年後もイキイキと活動する方たちの「理念」「考え方」にふれ、「定年後」を考える「視点」が徐々に変わってくることでしょう。
また同時に、あおるようなメディア記事の影響で「あせり」や「不安」も感じはじめる時期です。情報過多で「迷い」も生まれているかもしれません。
このタイミングでオススメするのが当書、「知らないと後悔する定年後の働き方」です。
③さまざまな具体的な準備方法が紹介されており、「今、何をすればいいの?」という疑問への手引書なのです。
<具体的な準備方法>
・戦略的自己投資を行う(P127)
・安価なシェアオフィスと借りて、退職後のシミュレーションをしておく(P137)
・「家族キャリアマップ」「ライフカーブ」「キャリア棚卸シート」を作成する(P191)
・「キャリアデザインマップ」を作成する(P218)
・「キャリアアンカー」を認識する(P224)
・「やりたくないこと」を考えてみる(P229)
・「個人名刺」を作ってみる(P262)
すべてを順番にやっていく必要はありません。
自分が試してみたいと感じたことからはじめてみればよいのです。
このなかのいくつかは実際にやってみました。
「東京セカンドキャリア塾」の木村 勝 先生のカリキュラムに組み込まれていたからです。
なかでもユニークだなと感じたのは「個人名刺」を作ることです。
カリキュラムでは、「手書き」まででしたが、実際に「印刷」して作ってみることをすすめられました。
その時作った「個人名刺」がこちらです。

実際に作ってみて、その後なにか変化はあったでしょうか。実は、はじめはかなり懐疑的でした。
裏面に「ライフワーク レスキューサイト 2024.05 OPNE」と印刷していますが、このサイトの「OPEN予告」です。
この名刺を作った時点(2024年3月)では影も形もありませんでした。ドメイン名も今とは違っています。
サイトを作りたいとは思っていましたが、3月時点では「5月のスタートはムリかもな」と思っていました。
2024年5月15日、実際にサイトをスタートできた時、「個人名刺」という、実在する「形」にしたことの効果を実感したのです。
だまされたと思って、ぜひ、試してみてください。
「個人名刺」以外も、すべて役立ちます。
今回は以上です。